金属を造形できる3Dプリンターが増えてきています。しかしその多くが粉末状の材料を使用したり、高額でサイズも大きいため、オフィスに置くことが難しいものばかりです。そのため、需要はあるけれども購入に至らないケースがほとんどでした。
そんな中登場したのが、従来よりも10分の1程の値段で購入できる3Dプリンターで造形が可能な第一セラモ株式会社の金属フィラメント。デスクトップという3Dプリンターの中では小型で安価なプリンターを使用して造形でき、何も加工しなくても造形後素手で触ることができる安全性を兼ね備えた製品がでました。
金属・セラミックスを製造する会社、第一セラモ様
デスクトップ機器で使える金属フィラメントを提供しているのは、滋賀県東近江市に所在する第一セラモ株式会社(以後第一セラモ社と記載)です。金属およびセラミックス部品を製造するための材料として、粉末と樹脂の混練物を製造している会社で、新たにFDM3Dプリンターのフィラメントが開発されました。
通常金属を溶かすのには1400℃以上の加熱が必要ですが、第一セラモ社のフィラメントは240℃で溶かして造形できるので、金属の造形でも低温で処理することが可能になっています。また、従来の技術では造形後に硝酸などを含む溶液での脱脂加工が必要でしたが、こちらのフィラメントは炉で焼く脱脂焼結のみで完結します。
第一セラモ社独自の製法で、粉も硫酸も使わずに金属を造形できるだけでなく、こちらの金属フィラメントはFDM3Dプリンター世界シェアNo.1のUltimaker社が発売するSシリーズで造形が可能です。

安全に配慮したフィラメントの仕組みについて
フィラメントは金属の粉を樹脂で固めて作っており、実際にFDM方式の3Dプリンターで造形する時に樹脂が溶けることで、パーツの形を形成しています。その後、炉でじっくり熱する事により、樹脂の部分だけが溶けて高精度の金属パーツが完成します。炉は島津製作所様が提供している炉を採用しています。


また、造形の際に、Ultimaker社のS7プリンターを使用することにより、空気中に樹脂を溶かした時に出る嫌な匂いを除去することができます。Ultimaker S7にはエアーフィルターを搭載することができ、プリンター内部および外部に有害な物質や嫌な匂いが出るのを防ぐことができます。それに加えて、ノズルもワンタッチで交換できるなど、ユーザーへの細かい配慮が特徴も兼ね揃えています。
現在の取り組みについて
第一セラモ社ではステンレスに加え、純銅、チタンなども造形できるフィラメントを開発しています。また、素材メーカーが要望する粉末にも対応するなど、日々研究をされています。
今回ご紹介しましたフィラメントと対応するプリンターに関してはこちら
金属フィラメント:https://www.brule.co.jp/materials/material-brands/daiichi-ceramo.html
対応プリンター :https://www.brule.co.jp/ultimaker/ultimaker-3d-printer/ultimaker-s7.html