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3Dプリント イベント

Formlabs社「form4」の販売開始

BruleはFormlabs社のプロフェッショナル向け光造形(SLA)方式3Dプリンタの最新モデル「Form 4」の販売を開始しました。

Form 4の特長と仕様

Form 4は、前モデルの「Form 3」シリーズに採用されていた同社独自の3Dプリントエンジン「LFS(Low Force Stereolithography/レーザーとミラーを独自に設計、融合させたシステム)」を見直し、一から設計した「LFD(Low Force Display)」により、速度、精度、信頼性、性能品質の大幅な向上を図っています。
Form 4の最大造形サイズは200×125×210mmで、積層ピッチは25~300μm、XY軸解像度は50μmとなります。積層ピッチ100μmの場合の平均造形速度が1時間当たり40mmで、積層ピッチ200μmで「Fast Modelレジン」(従来「Draftレジン」と呼ばれていたものに置き換わる後継材料)を用いると、1時間当たり100mmの最高速度での造形が可能です。プリンタ本体の外形寸法は398×367×554mmで、重量は18.3kgです。

造形には従来シリーズと同様に専用ソフトウェア「PreForm」を使用する(「Windows 7」以降、「macOS Sierra v10.12」以降のOSをサポート)。対応ファイル形式はSTL、OBJ、3MFとなります。

Form4と今までのプリンタの比較

Form 4と「Form 3+」「Form 3L」の主な仕様をまとめました。

Form 4の最大造形サイズに関しては、Form 3+と比べて30%ほど拡大して横に置けるようになるため造形時間の短縮にもつなげられます。

(Formlabs社サイトから引用:https://formlabs.com/jp/3d-printers/resin/tech-specs/)

材料ラインナップについて

Form 4の発表と併せて37種類以上の材料が利用可能となる他、Form 4専用の新材料として、より深みのあるグレーでマットな仕上がりとなる「GreyレジンV5」、従来よりも透明度が高まった「ClearレジンV5」、黒色の深みが増した「BlackレジンV5」、

黄色っぽさが軽減され鮮明な白を再現する「WhiteレジンV5」、スピード造形重視のFast Modelレジン(前述)、最高の造形精度と品質を追求した「Precision Modelレジン」の6種類が新たに販売します。

材料やアクセサリーも大幅に変化

レジンカートリッジの形状も再設計されており、従来と同じ1リットル容量でありながらプラスチック使用量を63%削減し、容器底面の面積が小さくなったことで保管場所も半減できます。。Form 4本体とレジンカートリッジの認識も電子接点ではなく、RFID方式に変更されました。材料はレジンタンクが空の状態から2~8分程度で充填が完了します。

レジンタンクもForm 4専用に耐久性と使い勝手を向上させており、レジンタンクの交換頻度も平均的なユーザーであれば1~2年、レイヤー換算で7万5000レイヤー程度まで使用できます。

今回からレジンミキサーは独立となっており、寿命設定がなくなり物理的に壊れるまで使い続けられます。

超高速、高精度、高品質を実現する「LFD(Low Force Display)」とは?

Form 4が採用するLFDは高精度、高信頼性に加え、超高速造形を実現しており、Form 3と比較して、Form 4の造形スピードは全材料で平均3.5倍向上しており、ほぼ全ての造形を2時間以内(※注2)で完了でき、Form 3+で6時間54分かかっていたものが、Form 4だと2時間10分で造形が完了します。

※注2:80パーセンタイル高さ(53mm)のモデルを任意のレジンで積層ピッチ100μmで造形した場合の標準的な造形時間を指している。

下記、LFSの実現を支えているのが、Form 4に搭載されている技術です。

(1)バックライトユニット

バックライトユニットは60個ものLEDから照射される高出力光をバッフル板とレンズアレイを通すことで均一かつ並行な照射を実現し、高速造形、精度、品質を保証します。

(2)ライトプロセシングユニット 4(LPU 4)

LPU 4がバックライトユニットから照射された光をピクセルサイズ50μmの高精細LCDに通してレイヤーの形状にマスクし、必要な部分にだけ光を届ける。LPU 4についても耐用期間が長く、材料により異なるがおよそ60万~150万層の造形まで耐えられる仕様となっています。

(3)リリーステクスチャ

LPU 4がバックライトユニットから照射された光をピクセルサイズ50μmの高精細LCDに通してレイヤーの形状にマスクし、必要な部分にだけ光を届ける。LPU 4についても耐用期間が長く、材料により異なるがおよそ60万~150万層の造形まで耐えられる仕様となっています。

(4)フレキシブルフィルムレジンタンク

フレキシブルフィルムレジンタンクは、新たに積層されたレイヤーがタンク底部から剥離される際に、柔らかいフィルムがわずかに持ち上がり、たわむことでレイヤーの端から優しく引き剥がし、造形品にかかる剥離力を最小限に抑えられます。

(5)インテリジェント制御システム

インテリジェント制御システムは、造形中の様子などを確認できる庫内カメラ、レジンタンク内の容量を計測するレジンレベルセンサー、材料や形状などに応じて造形速度と品質のバランスを最適化する荷重センサー、造形中のレジンの温度を監視するレジン温度センサー、タンク内の残留物を検知して造形失敗のリスクを低減する残留物検出センサー、Form 4本体の水平を保ちタンク内のレジン量の計測と供給をアシストするレベリングセンサーの6つで構成されています。

(6)レジン自動供給システム

レジン自動供給システムは、レジンタンク内のレジン量を計測し、容量が不足した際はレジンカートリッジのバルブを開放してレジンを自動供給。十分なレジン量になるまでこの動作を繰り返し、迅速かつ正確なレジンの供給を支援します。

その他、Form 4のビルドプラットフォームのサイズにも対応する自動洗浄ツール「Form Wash(第2世代モデル)」も販売しました。

新商品のデモ

今回は4月22日(月)14時~16時にFormalabs様のオフィスをお借りして発表会を行います。

場所:東京都品川区北品川3丁目6−9

Formlabsオフィス